【実体験】幽霊に馬鹿にされた話1
とりあえず何でも良いから書いてみる、ということで、かつて私が体験した『霊体験』をありのままに思い出しながらちょこちょこ書き綴ろうと思います。誰かの暇つぶしになれば幸いです。
ちなみに筆者に所謂『霊感』はありません。ありませんが、
この出来事を境に幽霊という存在がいるのかいないのかわからないが、少なくとも科学で証明出来ない事象は存在する、とハッキリ自覚出来ました。
最初のきっかけは友人の来訪
随分昔の事なので抜けている所も多々あると思うが、どれくらい前なのかは正確に思い出せる。それは22年前の9月。
理由は、あの『アメリカ同時多発テロ』が起こった2001年9月だったから。
当時20歳。私は専門学校を卒業し、親の脛を齧って住んでいた中野から埼玉の方に引っ越し、すぐに就職はせずフリーターという形で池袋のカラオケ屋でアルバイトをしながらプラプラ生活をしていた。深夜勤務だったので昼夜逆転生活だったが、元々夜型だったので問題はなかった。
そんな折、地元静岡の友人が突然遊びに来る事になった。ここでは仮にKとする。彼は学生時代からの親友で、高校卒業後は地元でぶらぶらしながら当時はパチプロみたいな生活をしていた。千葉に彼の友人がいるので、しばらく泊めてくれないかという。もちろん、と2つ返事をし、恐らく翌日には埼玉の我が家にやって来たと思う。
その埼玉の賃貸アパートは6畳の部屋と6畳のDK、風呂トイレ別。古い建物で洒落っ気も何もない陳腐なものだったが、家賃は安く、2人で過ごすのに問題ないスペースはあった。結果的にこの後約1ヶ月ほどKは滞在する事になるのだが、思えばこの時から既に私の『霊体験』は始まっていた。
テープで録音してみないか
Kが家に来てからは、バイトの日は私が朝帰ってきてKが千葉やどこかに出掛ける(恐らくパチンコをやっていたと思われる)*1、その間に私は寝る、Kが帰って来る頃には私がバイトに出掛ける、Kが寝る、という様な生活スタイルだった。
バイトが休みの日は家でゲームをやったり、適当にどこかに行ったり。悲しい事に2人とも彼女は居なかったので、女性が訪ねて来る事もなかった。途中、早朝2人で同時多発テロの第1報をテレビで観たのを明確に覚えている。
何がどうなってそうなったのかはわからない。今思えば若気の至りというか何というかとても恥ずかしい話だが、ある日どちらかが
俺らの会話ってさ、録音して後で聞いたら「絶対面白くない?」
と言った。
確かに地元の仲間内でも私達2人は周りを笑かしている様な存在だったし、今度帰省した時に仲間に聞かせたらどんな反応をするだろうとノリノリで、翌日には安価なテープレコーダーとカセットを買いに家電量販店に足を運んだ。
早速録音開始。と言っても最初は何も決めず、例えば2人でゲームをやって適当に会話しているのをただただ録音して後で聴いて笑ったり笑わなかったり……。
何が面白かったんだろうか。
多分しばらく生活を共にして、特にやる事が無かったんだと思う。
その後会話の垂れ流しに飽きた私達は、アドリブで昔あった(今も存在してる?)CDドラマ作成の遊びを始める。しかもベースは当時まだ5作程しか出ていなかった『ほんとにあった!呪いのビデオ』シリーズの模倣だ。ナレーション(監督も兼任)の中村義洋さんの独特な声を真似して、声だけで自分達だけの呪いのビデオを録音していった。
その流れで、今度はお互い片方が部屋にいない時思うがままに録音し、お互いに聞かせ合うという遊びに発展した。どちらが面白い録音ができるか勝負だと。
そして始まった。これが恐怖の始まりだった。
*1:この頃はパチンコで生計を立てるのが可能な人も多かった