【初めての台湾旅行記⑤】2日目、最高の朝食から十分(シーフェン)【2023年5/14日現在】
ホテルの近くで最高の朝食
昨日の歩き疲れもあったか、ちょっと遅めの8時頃起床。
全身の疲れはまだ残っていた。
向かいのセブンイレブンで缶コーヒーを買い、一服を織り交ぜながらゆっくり準備をする(海外旅行に来ている感がない)。
2日目の朝の天気は曇り。いつ雨が降ってもおかしくない空模様。この為に仕入れた日本で買ったファミマの折りたたみ傘が役に立ちそうだ。
現地でちょこっと調べたら、偶然にもホテル近くにとても美味しい朝食が食べられるローカル食堂がある事を発見したので早速行ってみる。
すると歩いてすぐ、路地の角にそのお店はあった。
『秦小姐豆漿店(チンシャオジェドゥジャン)』。
結構有名なお店らしい。確かに地元の人達が並んでいたし、ひっきりなしにお客が途絶える事がなかった。店内と外にテーブルがあり、どちらも埋まっていた。
アレとアレが食べたいなと思っていると順番がまわってきて、すぐに日本人だと分かったのか店員さんが日本語表記メニューを見せてくれた上に、簡単な日本語で対応してくれた。
お目当てだった台湾の定番『鹹豆漿(シェントウジャン)』(豆乳スープ)、『蛋餅(ダンビン)』(卵やらチーズやら色々入れた甘くないクレープ)、『焼餅加蛋(サオピンジャーダン)』(焼いたパンのサンドイッチ)を注文。蛋餅や焼餅加蛋は中身の選択が豊富だ。
隣の区画にも席があって、ちょうど空いていたので席に着いて料理を待つとすぐ、従業員が運んできてくれた。
うーむ、全てが物凄く美味しい。今思えば、初日に入ったお店でおばさんが身振り手振りでこれ注文するといいよと教えてくれたのはきっと蛋餅の事だったのだ。鹹豆漿は全然豆乳感はなく、苦手な人でもすんなり胃の中に通る。味の表現で「優しい」というのが適切だと思える味だ。
近くのテーブルに調味料が置いてあり、自分好みで調節しながらあっという間に平らげた。
合計160ドル。普段朝食を摂らない私達にはちょうど良い量の最高の朝食だった。
郊外の十分(シーフェン)へ
ゴキゲンな朝食を終え、台北旅行の定番処の1つ『十分』に向かった。
台北中心部からはかなり遠く、台北駅からだと台湾鉄道で『瑞芳駅(リンシャン)』まで乗り、平渓線(ヘイケイ)に乗り換えて所要時間1時間30分程だった。
この平渓線が1時間に1本しかないので瑞芳駅で乗り換えの際は注意が必要、と色々なところで目にするが、急ぎでないならまぁ特に気にする事もない。とにかく鉄道関係はわかりやすいので迷う事もほぼ無いし、有名観光地なので(自分達を含め)同じルートの外国人がいっぱいいるのでもし迷ってもついていけば大丈夫。もちろん悠遊カード全対応。
瑞芳駅に難なく辿り着き、ホームを変えて次の平渓線まで20分〜30分ベンチに座って待つ。多分そういう人への配慮だろう、本が置かれている棚もあった。
ほぼ時間通りに平渓線が到着し、その頃には観光客でいっぱいだったが何とか座れた。
ちなみにこのルートで乗り換えの際一旦駅を出ないとトイレがない(はず)だが、平渓線の中にトイレがあったので我慢できる人は到着を待ってもいい。
車内の曲線の繋ぎ目が印象的。地元の学生やら、お坊さんやら、観光客で椅子は全部埋まっていた。
ゴトンゴトンと緩やかなスピードで走るローカル線。窓の外の景色は壮大な渓谷と緑一色に染まっていく。
いよいよ十分の街に近づき、駅に着く直前は商店街を両端0距離で突っ切っていく。外にいる観光客がここぞとばかりに電車に向かって視線とシャッターを向ける。一瞬スポーツの世界大会で優勝し凱旋パレードで歓迎されている様な心地になれる。
無事駅に着くと、線路を渡って駅舎へ。駅を出ると上りの電車をカメラに収めようと多くの人が柵に陣取っていた。
流石に有名観光地だけあって、ここにきて初めて日本人による日本語が聞こえてきた。
ランタンと滝
ここに初めて来た観光客の恐らく9.8割はランタン上げ体験をするだろう。
メインとなる一角は線路を挟み両サイドにお店がひっきりなしに並んでいて、歩いているだけでも楽しい雰囲気。1時間に1本しか電車は通らないので、そのまま線路に出て歩いたり写真を撮ったりランタンを飛ばしたりというのも新鮮だ。
前方を見れば間をおかず大きなランタンがポンポン上空に上がっている。
ランタン屋は何店舗もあるので、とりあえずそれっぽいお店を適当に選びお願いした。願いは基本1つ、4つ、8つと選べる様で、それぞれ値段や配色が変わる。私達は4つにした。
ここで雨が降ってきたので素早く垂れ下がっているランタンに用意されている筆ペンで願い事を書き殴る。書き終わった事を伝え線路上に案内されると、ランタンを両手で持つ様言われここで撮影タイム。携帯を渡し、恐らく何千人と同じ事を繰り返してるのであろう、ゼスチャーで次はこのポーズ、次はこのポーズと手慣れた様子でポーズの要求とシャッターを切る従業員のおじさん。
ちょっと恥ずかしがって躊躇していると、やり直しまで要求してくる。
写真撮影が終わるといよいよ点火の儀式。おじさんが火を点ける所から今度は動画撮影を開始。無事我々の願いをのせてランタンが飛び立つ様子までバッチリ録画されていた。小雨が降る中、曇天の空に上がっていくランタンをしばらく眺めていた。
そのまま『十分瀑布』という「台湾のナイアガラの滝」と呼ばれる場所まで行ってみる事にした。徒歩20分程度と書かれていたので細い道を抜け広い道に出て途中で道を間違えて戻ってなんてしていたら、かなりの時間と体力を使ってしまった。
おまけに勾配がきつい階段の登り降りもあり、途中は山道をトレッキングしている感覚だった。そして本格的に降り出してきた雨。
滝に着いた時にはお互い言葉少なめだった。
滝は……どうだろう。確かに雄大ではあったし観光客もいっぱいいたが、絶対見るべきかと言われたらそうでもないのではなかろうか、というのが個人的な感想。
少し休憩して、来た道を引き返した。
市街に戻ってきて、朝食以来何も食べていないので軽く食べ歩き。
薄い生地にアーモンドを削ってアイスとパクチーinというスイーツ、『雅米花生捲冰淇淋(ヤーミーファーシェンジュワンビンチーリン)』がとても美味しかった。
石の様に固められたアーモンドを鉋で削って生地の中に入れているのが斬新。新鮮さが変わるのだろうか。
『十分』は名所だけあって台湾を訪れたら確かに絶対に行って損しない場所ではある。
雰囲気が独特だし、ランタン体験も面白い。今回は曇りの昼に行ったが、晴れた日の夜はその何倍も綺麗な事請け合いだ。
やや矢継ぎ早な満喫ではあったが、再び平渓線に乗り瑞芳駅まで戻った。
ここからあの『九份(チウフェン)』へ。
続く