kumorinekoの雑記

東京在住、とりあえず始めます。

アンコール・ワット遺跡群で最も良かった遺跡

こんにちは。

 

お題に参加した下記の記事の追記。

 

kumorineko.hatenablog.com

1日目に自転車で周回できる範囲で有名所の遺跡を堪能した次の日か、その次の日か。

確かシェムリアップにはトータルで1週間くらい滞在していたはずだ。

地球の歩き方』やバンコクの旅行会社にも、ある遺跡が『ラピュタの世界観そのもの』という謳い文句の日本人なら恐らく反応してしまう触れ込みで紹介されている有名な遺跡があった。

それが『ベンメリア遺跡』だ。

ja.wikipedia.org

私の場合、10年以上も前の情報だ。

最新の状態とはかなり差異があるかもしれない。

しかし最初に言えることはもしアンコール遺跡群を観光しに行くのであれば、

絶対に見にいった方が良い。

日本も含めて写真は抜群に良いが現地に行ってみると意外とショボかった、なんて観光地は世界中にあるが、ここは写真も良いし実際の現地も素晴らしい。

正し所謂有名どころの遺跡よりはだいぶ郊外にある為、現地のツアーなんかに参加する必要がある。タクシーなどでもいけると思うが、数人でバスのツアーに参加して料金を分割するのが1番安く済む方法ではないかと思う。

 

私は、ベンメリアには行きたいが果たしてどうやって行こうかと考えていた時、同じ宿のドミトリーで数人の日本人(すでに何泊かしている内にコミュニティーができている)がベンメリアのバスの事について話してるのを小耳に挟んだ。

その時まだその宿に着いてすぐだったので人見知りの私は話に参加できずにいたが、この期を逃すまいと思い切って「あの……ベンメリアに行くそのバス、まだ席空いてますか」と話し掛け、空席に余裕があったので仲間に入れてもらった。事前に知り合っていたK君にも声を掛け、総勢10人程でバスを予約し、念願のベンメリアに行ける事になった。

ちなみにそのツアーの申し込みは泊まっていた日本人宿で手配出来たはずだ。食堂もあり、メニューは完全に日本人向けの唐揚げ定食など、とても居心地が良かった。基本食べ物は現地の食べ物を食べるのだが、数日の間に1食位は日本食が食べたくなる。

そういえば宿の従業員だった快活な少年と少し仲良くなったが、色々な話をする中で(彼は日本語が少し話せて、私も本当に少しだが英語のヒアリングくらいはできる)いつか日本に行って生活をしたいと言っていた。彼は10数年経った今、夢を叶えて日本の何処かにいるのだろうか。

 

時間になり宿の前に集合して、バスが出発した。

およそ2時間くらいだったか。ベンメリアに近づくにつれ、周りには何も無くなっていった。

 

ここからは特に断片的にしか覚えてないので参考にならないとは思うが、入り口の狛犬の様な石像を抜けて、そこからは完全にフリーだった。

ガイドも付けていないし、逆に言えば自由に歩き周れたのだ。というか、どこが正式な入り口なのかも良くわからなかった。まず何となく正面突破を試みて、それが崩れた遺跡の石を少年の頃の様に登って行ったのだ。

そのまま高いところまで行き、数メートルの高さがある所をジャンプしながら、時には助け合いながら遺跡内をぐるぐる周って行った。落っこちたら完全に怪我をする高さだった。

今現在のベンメリアの写真を見ると遊歩道が作られているが、当時はあんな立派な物があっただろうか。単なる記憶違いで存在していたか、まだ作り途中だったか、無かったか。

とにかく、自由だった。その時は他の観光客もいなくて、現地の子供は中で遊んでいたがほぼ貸切状態だった。

 

ベンメリアの良さは、何というか、多分廃墟を美しく感じるのと同じ感覚だと思う。発見に至る背景や諸々の事情でそうなってると思うが、あまり手入れがされていないのだ。

つまりそれは長い間人間が存在せずしかしありのまま残っていたラピュタの世界観に通じるわけだが、その触れ込みはあくまで分かりやすく伝えるための比喩なので、あまり鵜呑みにしない方が良い。

ただ(今はあるかもしれないが)順路は特に無かった為、え?こんな所入っていいのかなという所まで観光できたのは若かりし私にとっては素敵な体験だった。

いつか崩れまくっている石などが整備されて、完全観光客向けな遺跡になるかもしれない。そうなる前に、1度行くことをオススメしたい。運動靴は用意しておいた方がいい。

 

異国にある忘れ去られた異空間のような遺跡、そんな『ベンメリア遺跡』。